タグ別アーカイブ: 闇を味わいたい時

TK from凛として時雨 『Unravel』 今と未来のジレンマに嘆く姿を

unravel 凛として時雨

2014年7月23日にリリースされたTK from凛として時雨のシングル
独特の暗さと悲しさが聴く人の心を揺さぶります

通常のバンドネームとは違い「TK from」をつけその名義で作られたこの曲
同年5月30日に突如YOU TUBEで公開されるという異質性はすでに垣間見えていたようです

バイオリンが曲に優雅さと更なる緊張性を持たせ
ドラムの激しさと各曲調での特徴にしっかりフィットし色濃い世界を演出してくれます

出だしの歌からギターの演奏は激しく脳内の狂気的な動きや想像を表しているようです

「Unravel」とは「ほどく、解明する」などの意味があり
また自動詞として「ほどける」という意味もあることから、その両方の使い方が可能性として存在します

アニメ『東京喰種』主題歌


ほどける世界はどちらを望む?矛盾する気持ちが更に深みを見せる

歌詞は否定と肯定の連鎖により、どちらともとれる複雑な心境と状態を表している様
今と未来の状況どちらにもメリットとデメリットをもち、そのジレンマに陥っているようにも捉えられます

変化を恐れ、満足いっているわけではない今に妥協するか
成長につながる可能性はあるが、リスクも生じる未来へと動くべきか
紐解くべきか、結んだままでいるべきか

しかし時間というものは真意に関係なく進んでしまうもの
故に紐解かないよう望んでもそれは避けられない部分というものにもなり得るため

ある程度の受け入れは覚悟しなければならない、それから目をそらしてはいけない
そういった微妙な世界の動きについて行く必要はあるようです


歌うなら?

TKらしい独特で閉塞感をも持つような声があってこその曲であることを考えると難易度は高いのですが
それでも曲調を表すなら今と未来のはざまで揺れる悲しい叫びを表すことがテーマ性としてふさわしいです

出だしは声オンリーであり、この曲の印象や雰囲気づくりとして既に重要な位置であるため
掴みに関しては歌い手次第ともいえます

囁くような声とシャウト気味な声を使い分け、各サウンドで表現されるべきものを考察してストーリー性ある歌にしたいものです

ほどける怖さと勇気の矛盾を受け入れることを重きに置いたメッセージ性をもとに
自分の人生でも新たなことを知る覚悟をその都度もっていたいものです

iTunesでunravelをさがす


暗い曲・悲しい曲をさがす
アップテンポな曲をさがす

嵐 『truth』  怪しさと危機感を募らせるダークシリアスソング

嵐 truth

2008年8月20日にリリースされた嵐の23枚目のシングル
怪しくも感情を露わにしたようなアップテンポでダークな感じが漂う曲です

両A面として同CDに収録されている『風の向こうへ』を光とするとこちらは闇
「謎・悲しみ・憎悪」といったテーマはある意味人間の隠れた人間らしさを表しているようにも思えます

そのコンセプトの通りオーケストラをバックとした演奏には何かしら闇の危なさといったものが感じられ
そこから逃避するかのようなサウンドと、それでも魅了される相反する気持ちが入り交ざるようであり

それこそが人間の性、いわゆる真実=truthなのかもしれません

ドラマ『魔王』の主題歌でもあり、同ドラマは嵐のリーダー大野が主演を務めています

2008年の年間オリコンチャート1位でもあります


危機感を募らせる演奏とサビのメロディが印象的

バストラムのロールから始まるオーケストラをバックとした危機感をも思わせる独特の演奏
バイオリンのスタッカートやピアノのオクターブ奏法にも聞こえる音の交わりは何か焦りを感じさせます

それでも聴き入ってしまうその世界観は同アーティストの『MONSTER』のようなダークファンタジー色は感じられず
いわば本当の闇で起こるパニックまではいかずともハプニングものを彷彿させます

サビのハイテンポな熱唱もそれはクールに、もの哀しさも覚える程であり
それがサビの最後の静かな終わりにより裏付けさせますが、一転してテンポは戻るためその余韻に浸っているヒマはないとの訴えを起こしているようにもとれます

ミステリアスな中にも人が持って当たり前の心の闇の部分を熱い氷で表現したような曲調です


歌うなら?

Bメロ及びサビがボチボチ難解なメロディであり、アップダウンが激しいため音程は外さずしっかりとっていきたいところ
サビは少し高めですが近年の無茶なキーをとる曲と比べるとそこまで高くはないため、とにかく音程を外してイメージが崩れるということは避けたいです

特にサビの入りである「悲しみ~」は直前が低音であるだけにかなり引き立つので絶対に外したくない場面です

サビの最後の裏声はあれだけアップテンポながら落とすところは落とすというメリハリをつけるのにふさわしく
少しのパートですがかなり速度を落とししんみりさせたいですね

Bメロはコーラスも入りますが、この曲の闇と悲しさの表現を引き立てる部分なためできれば他の人に歌ってもらいたいですが
「潜む」を犠牲にすれば一人で歌えなくもないのでそこら辺は臨機応変に

闇・悲しみに焦り・危機感を加えたようなこの曲
独特な世界観を是非堪能してみてください


暗い曲・悲しい曲をさがす
幻想的な曲・ミステリアスな曲をさがす

トップへ戻る