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Mr.Children 『掌』 相手を認めることの難しさ、大切さを濃密に表した曲

掌

2003年11月19日にリリースされたMr.Childrenの23枚目のシングル
相手を認め合うことの苦悩を描いた曲です

ミスチル初の両A面であり、くるみが光ならこちらは闇を描いたような、相反する領域を表現しているといえます
むこうが愛することの素晴らしさを謳っているのに対し、こちらは人の醜さや、悲しい部分を描いており
それでも必死にもがく様が逆に人間らしさを描いているともいえます

誰もが経験する日常での食い違いをかなり激しく表しており
サビの歌詞はなかなかのインパクトあるものとなっています


認め合いたいのにすれ違い、傷つけあうのは何故?

サビの歌詞では相手とのすれ違いをなかなか辛辣な言葉で表現されており
テンポも合わさってなかなかの衝撃をもたらします

それでももがくさまは本当は相手を傷つけるとは真逆の意図をもってしているハズなのに
何故かそれとは別の方向の態度を示してしまっている

矜持、優越感、自己愛など
社会における自分の地位の確立、いわば自分を認めてもらうための動きが
いつしか相手を認めたくないという気持ちの増加につながり、それが結果として表れてしまう

でも本当は寂しく、か弱い生き物だから誰かと一緒にいたい、互いを認め合いたい
激しくも悲しい曲だといえます


歌うなら?

Aメロから多少高いキーを維持する必要がありますが
サウンドがまだそれ程激しさを見せないため、多少の叫びを見せてもサビとのメリハリはつけられそうです

問題はサビの歌詞のテンポの速さ
メロディがかなり小刻みにかつスタッカートを交えて構成されており
歌詞も濃密で早口なため、音程をとりつつ歌詞の世界観を表現するのはかなり難易度が高いです

歌詞に集中しすぎると音程がとれず、音程を気にすると歌詞がついてこない
しかも後半はどんどん音程が上がっていくため、その領域でペースを乱さず歌う必要があるのは至難です

最後のサビは転調するため、更にレベルがあがるのは言わずもがな
歌詞は相手を認めたいのに行動が噛み合わない複雑性をしっかり表せ重要性が高いので
しっかり発声していきたいところです

日常における食い違いは誰にでもあるもの
それを乗り越えてでも互いに認め合える日を誰もが求めているのでしょう


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