宇多田ヒカル 『COLORS』 色と心境をマイナーで表した幻想的な曲

color

2003年1月29日にリリースされた宇多田ヒカルの12枚目のシングル
個人の心境の変化を色に見立てて描いた幻想的な曲です

歌詞中にも多くの色がとりいれられ、まさに彩りあるものに満ちた世界観を描いています

とはいえ無色の存在も端から否定しているわけではなく、そういった悲観的な場面も幾度登場することは人生において避けようがないため
その経験も踏まえつつ自ら色を塗っていくメッセージ性を歌詞に載せています

「トヨタ ウィッシュ」のCMソングに起用されており
PVでは特に黒と赤が強調された衣装を身に纏う姿が多く映し出されています


色をテーマに様々な視点が彩られていく歌詞が秀逸

白黒が多少マイナスなイメージを持ち、それ以外の有色の存在によって多角的視点から日常の彩りを表現しています
青やオレンジなどは比較的その場の風景の代表としてとりあげられており
赤は心境を表すポジションとして描かれています

特に赤は情熱さと逆に嫉妬や多少の憤りのような、真逆の印象を曲中に受け
どちらにもなり得る二面性を持つように思われます

ハッキリとした色ですが、それがどちらを指しし示すのかが人生においても非常に悩まされるところです

歌うなら?

テンポはミディアムですが比較的暗めの印象があり
そのマイナーさをイメージさせるワードも多く登場し、そこに色で表されるものとはまた違った深みを覚えます

「あきらめ」や「死者」のような色とこういった否定的なワードの組み合わせは、その色自体のイメージの方向性に結びつけてしまうため
この曲における色の役割をそれぞれ把握しておく必要があります

上記のように赤自体が100%情熱さを表すわけではなく、各所また違った印象をもたせる点を踏まえても
その前後の言葉から色がどういった役割をもっているのか、イメージしながら歌うのが適した歌唱法といえます

とはいえその役割もまた曖昧性を孕むため、決してこれのみを表しているともいいがたく
決して他の面はないという一点視野の考えに終着するのも控えた方がいいでしょう

色といいつつカラフルさよりは白黒と赤の強いこの曲
歌詞の深みと雰囲気を味わいながら聴きたいですね
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